「自信がない」「自信をつけたい」誰もが一度は思ったことあるでしょう。
私も数え切れないほど思いました。「自信があったら上手くいくのに・・」とか、「自信をつけたい」と思うことはしょっちゅうで、自信がある人を羨ましいと思っていました。
自信がないと、やろうと思っていたことを諦めたり、行動しないという選択をしてしまいがちです。
「自信がない」ことは人が行動を起こさない世界3大言い訳「お金がない」「時間がない」「自信がない」の1つです。
今回はその「自信がない」について、日記を書くことで克服できる理由と自己肯定感についてお伝えします。
「自信がない」とは?
そもそも自信とは何でしょうか?
自信とは自分を信じることです。辞書によると「人間が自らの能力、知識、信念などを信頼している精神の状態を意味する」と記されています。自分を信頼するから「自信」ということですね。
自信があると行動が積極的になり、未経験のことに挑戦する場合でも堂々と取り組むことができ、良いパフォーマンスを生み出しやすくなります。
逆に自信がないと自己不信や戸惑いという感情を感じ、思考は停滞して、行動は消極的になります。
とはいえ自信が過剰になると、慢心や奢りといった感情を生み出し、怠けてしまったり足元をすくわれることになるので注意が必要です。
しかし、「自信がある」「自信がない」ということに基準があるわけではありません。
自信は、相対的ではなく絶対的なものです。
どういうことかと言うと、誰かと比べて「あの人より私のほうが自信がある」というものではなく、自分自身の中でのみ決まるということです。
つまり、自信について他人と比べても意味がないのです。
自信をつけるには
「自信が持てない」「自信をつけたい」という人のために、自信をつける方法についてお伝えします。
自信をつけるには自己肯定感を高めることが肝心
自己肯定感とは、その名の通り「自分」を「肯定」している感覚や感情のことを表します。
自己肯定感を高めることで自信がつき、モチベーションも上がりやすく行動力も高まります。
自己肯定感を診断するためにしたの2つの質問に答えてみてください。
- あなたはどれぐらい自分のことが好きですか?
- あなたはどれぐらい自分のことを認めていますか?
この質問に対してどのように答えたかで判断ができます。答え方がよくわからなかったという人は、0(とても嫌い)から100(最高に好き)の尺度で考えてみると良いでしょう。
自己肯定感が高い人は、自分のことが好きで、自分のことを認めています。
この自己肯定感を高めることが、自信を高めることに直結します。
ただし、人は気分によって浮き沈みがあるので、時には自己肯定感が高いタイミングもあれば、低いタイミングもあります。
さらに、人は様々な役割を持っています。
例えば、仕事をしている自分は、自分自身を認めていて自己肯定感が高く自信があったとしても、恋愛に関する自分だと自己肯定感が低く消極的で自信がないなんてことがあります。
さて、ここから先は、自信を高めるための具体的な方法についてお伝えしていきます。
出来事や感情をフラットに感じる
まず最初は、自己肯定感を下げてしまう考え方をしている場合は、それを修正することが必要です。
自己肯定感を下げてしまう考えをしていると、いくら自己肯定感を高めようとしても効果が現れません。例えば、車のアクセルを踏んで前に進むためには、ブレーキを離すことが必要です。自己肯定感を下げてしまう考え方をしているのに自信を高めたいということは、アクセルもブレーキも両方同時に踏んでいるようなものです。
ブレーキを離すためにすべきことは何かネガティブな出来事やそれに伴う感情にとらわれずにフラットに感じることです。
自己肯定感が低い人は、自分に厳しく、必要以上に感情にとらわれてしまっています。
また、ネガティブな感情をなくすために無理にポジティブになろうとしたり、ネガティブに思ってしまう自分はダメなんだと、自分にダメ出しをしてしまっています。
そこで大切なのは、感情に対して、抑えつけたりコントロールしようとしないことです。そして、感情に「これは良い感情、これは悪い感情」と善し悪しを付けるのではなく、まずは判断せずにプラスでもマイナスでもなくフラットに感じることから始めましょう。
基本は小さな成功体験を積み重ねること
自己肯定感を育てるためには、成功体験を積み重ねることが最も基本的な方法です。
大きなことでなくても構わないので、小さく目標を決めてそれを達成していくことで自己肯定感が高まります。
自己肯定感が低い人は、このような成功体験がなかったり、成功を成功だと感じることなく生活してきたために、自信が持てていないことが多いです。
これは、失敗を恐れるあまりチャレンジしなくなったことや、子どもの頃に褒められずに育てられたことで、成功体験(と自分自身で自覚すること)がほとんどないまま過ごし、今の状態になってしまったからです。
成功体験で自己効力感も高まる
自己肯定感とは違うもので自己効力感があります。
これは、自己肯定感が過去の自分に対することだとしたら、自己効力感は未来の自分に対する自信です。例えば、「自分はきっとできる」「自分ならやれる」という考え方を持っている力です。
これも成功体験を積み重ねることで、「これまで乗り越えてきたのだから、この先もきっとできる」と思えるようになります。
これが、自己効力感による「自信」です。
ただし、根拠も実力もないのに「自分には出来そうだ」と自信を持つのは、取り返しのつかない大きな失敗につながったり、周りに迷惑をかけたりしてしまうことになりますので、リスクを知ることも大切です。
さもないと、信用を失ったりお金を騙し取られる、なんてことになりかねません。
「まだまだダメだ」ではなく、「よくやった」と褒めてみよう
自己肯定感を高めるために成功体験を積み重ねることが大切だと述べましたが、それを効果的にする方法が、自分を自分で褒めることです。
そうして自分を褒める続けることで、「自信」という自分のバケツに少しずつオイルが溜まっていくのです。
バケツの大きさは人それぞれ違いますし、1回褒めることで入るオイルも、1滴分かもしれませんし、コップ1杯ほど入るかもしれません。
そう言われても、自分を褒めてもオイルが溜まっている気がしない…という人は、自分に対する期待が高かったり、間違った目標設定の方法をしている可能性があります。そのため、自分の現在地を正確に把握することや、目標設定の方法を学ぶことがおすすめです。
また、自分ではなく他人から褒められることについてはどうでしょうか?
他人から褒められることも悪いことではないですが、自己肯定感が低い状態だと褒められたことを受け止められなかったりします。つまり、自分自身を信頼していないため、いくら褒められたとしても「社交辞令でしょ」、「そんなことないでしょ」と思ってしまうのです。
これだと、せっかく注いでくれたオイルなのに、蓋をして入らないようにしているようなものです。
もうひとつ、褒められることについて、よくありがちなやりとりについて紹介します。
あなたは「すごいですね」「さすがです」と褒められるとつい「いやいやそんなことないですよ」と言っていませんか?
謙虚な姿勢が好まれる日本では、こういったやり取りをよく見かけます。
しかし、心理学的にはその時は「ありがとう」や「嬉しいです」というような肯定的な言葉を使ってください。そうすることで褒められた言葉が心に入ってきて自己肯定感を高める効果がありますし、人間関係の面においてもより良好な関係になります。
日記は自己肯定感を高めてくれる最良のツール
「そんな自分を褒めることなんてないよ~」と思うかもしれません。そのとき出番となるのが日記です。
日記は日々の出来事を書くためのツールだと思いますが、是非そこに書き加えて欲しいことが2つあります。
この2つを書くことで、メンタルの改善や自己肯定感を高めることにつながります。
その2つのこととは、
- 心配事や不安をひたすら書く
- 一日の中で、できたことを1~3つ書く
です。
①は8分くらいかけて、思いつく限りどんどん書き出します。毎日は大変だと思うので、まずは1週間に一回くらいのペースでやってみてください。
②については、どんな小さなことでも構いませんし、毎日当たり前にしていることでも構いません。例えば、「会社に行けた」とか「歯を磨けた」ということで良いのです。
日記の書き方は特に決まっていませんが、できれば紙の日記を使ってください。特に①に関しては、頭の中のものを吐き出してスッキリさせる効果があるので、体裁を気にせずにどんどん書き出すためにも紙がおすすめです。
②だけ毎日の日記に書いて、①は専用のノートを使って書くのも良い方法です。
書き終わったら、その書いた内容を見直して「私はこれができたんだ」「私はこれをやったんだ」と、できたことを感じてみてください。そして「よくやった」と思ってください。
仮に思えなかったとしたら、「できたことを書いたけど、よくやったと思えない…と感じている自分がいる」というように、まずはフラットに感じるトレーニングをしましょう。
まとめ
自己肯定感が高い人は、自分で自分のことを認められています。そのため、他人から褒められたり認められなくても、自分を褒めることができ、自分のことが好きです。
そして自己肯定感を高めることで自己効力感もつき、自信を持つことができます。
自己肯定感を高めるためには、成功体験の積み重ねと、それを活かすために自分を毎日褒めることが大切ですね。
日記を書くことで、できたことを客観的に見ることが出来るようになったり、頭の中のモヤモヤをスッキリさせる効果があるので、是非日記をつけてみてください。
とはいえ、すぐに効果が表れるというものではありません。もし何年、何十年と自分にダメ出しをしてきたとすると、心が傷だらけになっています。それを癒やすためには数年から数十年かかるかもしれません。
しかし、続けることで自分を肯定する考え方が習慣となり、気付いたら少しづつ自信がついてきたと思えるようになります。
この記事の内容について、さらに深く学びたいという勉強家の方のために参考文献を載せておきます。
参考文献
- 1日5分 「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート
- 幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門 (単行本)